環形彷徨

同じところをなんども。

八月、蝉の声が止まない

半年前、友人が死んだ。自死との事だった。 その話を聞いた時、それはもう、人並みに衝撃を受けた。 それと同時に、変に納得もしていた。 元々その気がある性質の人だったからかもしれない。 その報せを聞いてもう数ヶ月になる。 仕事の帰り道、友人と飲んだ…

七月、書き始め

日記は昔から続かなかった。 頭の中で考えていることはいろいろあったが、それを文章にする言語力と考えたことを書くまで保持する記憶がなかったので、書くこと自体が好きではなかった。 数年前、友人から師走の終わり際に一冊の本を渡された。 それは目次も…